女子柔道部物語/恵本裕子・小林まこと
柔道漫画の金字塔「柔道部物語」の「小林まこと」、オリンピック柔道金メダリスト「恵本裕子」が女子柔道漫画を描く傑作!

JJM 女子柔道部物語とは!
★★オリンピック柔道金メダリスト「恵本裕子」さんの自伝的漫画★★
原作者の「恵本裕子」さんは北海道旭川市出身の柔道家。アトランタオリンピックで女子柔道61㎏で日本女子柔道界初の金メダルを獲得した。九戸かおり(八戸かおり)・神鳥忍(神取忍)・持丸晃菜(旧姓:持田典子)といった実際の女子柔道選手をモデルにしたキャラクターも登場する。
漫画家の「小林まこと」さんは男子高校生の柔道部での青春を描いた「柔道部物語」をヤングマガジンに掲載(完結済)。日本の本格的な柔道漫画の代表的な作品になっている。
柔道部物語とは
ヤングマガジンで人気だった「柔道部物語」は、男子高校生の柔道部での3年間を青春を描いた作品だ!
柔道家「古賀稔彦」「野村忠宏」さんに影響を与えたといわれている。
「柔道部物語」は数多くある柔道漫画の中で一番好きな作品だ。柔道素人の主人公「三五十五(さんごじゅうご)」と宿敵「西野新二」が壮絶な戦いを繰り広げる内容で、「夏の福岡」「金鷲旗高校柔道大会」の対決までのストーリーとなっている。登場人物のほとんどは男性で男臭い作品である。
講談館高校の千代崎のセリフ「どんなに努力しても報われないこともあるのか」は個人的に心に残る名言になっている。
JMM女子柔道部物語は高校で終わらない
今回の「JJM女子柔道部物語」は、男臭い作品から一転し女性らしいさわやかさと青春が描かれている。また、家族愛や指導者との関係など登場人物にスポットをあてているシーンが重厚な物語にしている。今作は「女子柔道部」となっているが高校での部活動で終わることなく社会人柔道部となり「オリンピック」までのストーリーとなることが予想されるので、「柔道部物語」よりも長く楽しめそうなので嬉しい。そして「柔道部物語」ファンとして嬉しいのは過去のキャラがチラッと登場する。
「柔道部物語」から「JMM女子柔道部物語」まで一貫してキャラクターの絵がブレることなくとても見やすいポイントだ。
登場人物のモデルから感じる「想い」
原作者「恵本裕子」の柔道に対する「愛」「想い」を強く感じさせる。それは登場人物やその人物に関わる背景やストーリーにある。
<神楽もえ>恵本裕子:アトランタオリンピック金メダリスト
JMM女子柔道部の主人公。北海道旭川市出身 ちょっとした理由でテニスや陸上部などすぐ辞めるが柔道には打ち込んでいく。
<九戸かおり>八戸かおり:無差別級で自分より50㎏多い相手を倒す
三度笠高校柔道部顧問、派手な服装と男前な発言・性格。神楽もえを気にかけ指導してくれた。
<神鳥忍>神取忍:柔道から女子プロレスラーに転身
<持丸晃菜>持田典子:ソウルオリンピック銅メダリスト
<越乃忠則>越野忠則:バルセロナオリンピック銀メダリスト
九戸かおりの後輩で運転手として合宿所まで生徒を送る。
まとめ
JJM女子柔道部物語はアトランタオリンピックゴールドメダリスト「恵本裕子」さんの自伝的漫画で柔道への「愛」と、青春を共にし支えてくれた友人たちへの「リスペクト」「友情」を基に描かれた正に女子柔道物語である。
単なる漫画の枠を超え伝わってくる感情は、この漫画にこめた実際に経験した人のメッセージだと思う。
前作「柔道部物語」の影響された柔道家たち同様、「JJM女子柔道部物語」は女性柔道家のバイブルとなる作品だ!2020東京オリンピックはもちろんコロナウィルスで暗い世の中を明るくしてくれる選手がこの漫画を読んで登場することだろう。